東大生による、東大生をさぐるメディア

勉強は人間関係に役立つ!?現役東大女子が考える勉強の意義とは

遠藤 和真
WRITER
 
この記事を書いている人 - WRITER -
遠藤 和真
東京大学工学部3年。仙台第三高等学校卒。一浪ののち理科一類に合格。 論理的思考力と、個々人の能力を引き出す洞察力が持ち味。 多趣味。文理問わず勉強。 最近はブロックチェーンに興味あり。 キャッチコピーは 「ワクワクつくって生きていく」

現役東大女子・宇都星奈さんのインタビュー

インタビューに答える宇都さん
東京大学ブラスアカデミー東京大學サクソフォン同好会でサックス奏者として活躍する傍ら、ゼミにドーナツ屋さんでのバイトに、法律事務所でのインターンもこなしているのは、宇都星奈(せいな)さん。鹿児島の公立高校から東大に来た彼女に受験生活を振り返ってもらった。

結局は楽しかったんです

――地方公立から東大を目指す女子って少ないですよね。なぜ東大を目指したのでしょうか。

一番の理由は、「何をやりたくなってもトップレベルで学べるように」っていう負けず嫌いからですね。小学生の時は中学受験もないため勉強はそんなにしていませんでしたが、その頃から勉強は楽しいと思ってたんです。高いレベルを目指しておけば、下げるのは簡単だよねって思って中学の頃から東大を意識し始めました。中学では吹奏楽部で練習は週7回でしたが、テスト勉強は頑張りました。

――それで確か、鶴丸高校でしたよね?

はい、女子が入学できる鹿児島県内のトップ校が鶴丸だったので。

――じゃあ、高校は勉強漬け?

日々のモチベは部活でした(笑)吹奏楽を続け、練習は毎日ありましたが1日3時間だったので意外と中学ほど忙しくはなかったかな。定期演奏会があったので引退は高3の8月。勉強の方は計画立ててもそれ通りにやるのが苦手だったので、やりたいことをやっていました。ここは反省点だと思ってます。

ただ、数学は高校最初のオリエンテーションテストで平均を割ってしまって、担任の先生も数学だったし、めっちゃ勉強しました。そしたら、7月のテストで数学で10番以内に入れて、「やればできるじゃん!」って思いました。挫折するなら早い方がいいかもしれないです。

――ポジティブですね。

実際受験勉強ってなったときも、東大模試も現役時代はE判定ばかりだったんですよね。でも、高校は行け行け!という風潮でした。それはすごくありがたかったし、自分は行ける!と思っていました。

だから、確かに辛かったけど報われると思うと楽しかったんですよね。あまり受からないということを考えてなかったというか。出願も前期の東大以外は出しませんでした。家族もすごく応援してくれましたからね。本当に行くとは思っていなかったらしいけど(笑)

待っているときが一番つらかった

――でも、不合格になってしまったわけですが。

二次を受けた時点では手応えもなく、浪人してからも5月に入るぐらいまでは全然やる気も出ませんでした。落ちて初めて、「なんでこんなに東大にこだわっているんだろう?」って考えました。落ちたことで、「私は東大に必要とされていないんだ」って思えてしまいすごくきつかったんです。

でも、本当にいろいろな葛藤の末、最終的に何年かかってもいいから東大に行ってやろうと思いました。ただ、頭のどこかでは「今年決めないとダメだろうな」とも思っていたし、周りからもどう思われるかとかを考えるとどうしても焦ってしまいました。親も、もう大学生になって欲しいと思っていましたので、私立も後期も出願はしました。

――合格発表は緊張しましたよね。

結果的には余裕はあったのですが、浪人時代の発表の待ち時間が受験時代で一番辛かったです。

後期の一橋の勉強をしていましたが、東大しか行きたくなかった。私立の入学金を収めなくていいとか言って、親とも口論になっていました。きっと親も焦っていたんですね。

――解答速報とかは見ましたか?

二次に関しては終わった瞬間速報を見ましたが、見る前に周りから影響されてしまうこともありますよね。これは現役のときの話なんですが、高校の数学の先生がすごく好きで、実は受験のときには苦手だった数学も好きで得意になっていたんです。

でも、だから逆に数学で取らないといけないって思ってしまって、試験本番は本当に頭が真っ白になってしまいました。数学が終わったとき周りのみんなは安堵してたし、帰り道でもどこかの男子校が答えあわせをし合っていて「完答!」というのが聞こえて心が折れました。親にも電話したし、ホテルでも周りに聞こえないように泣いていました。

人に優しくするために

――得意だからこそのプレッシャー。でも、合格できたときは親御さんも先生もきっと大喜びですね。

親はもちろんですが、高校の数学の先生、高3の担任、予備校のチューターさん、皆さんに本当に感謝しています。その中でも数学の先生はほんとに、ものすごく尊敬しています!

実は鶴丸高校は半分くらいが浪人していて、学校が面倒見てくれるんです。浪人時代、私は自転車で予備校に通っていたのですが、学校に添削を出してから予備校に行き、学校に取りに戻ってまた予備校で勉強といった生活をしていました。大体の教科は週一でしたが、数学は毎日添削してもらっていました。

――毎日!先生もすごい!優しい!

いや、その数学の先生、めちゃくちゃ厳しいんですよ(笑)。ベテランの男の先生なんですが。普通、先生って優秀な生徒に対しては褒めることが多いじゃないですか。なのに、いつも「バカタレ」ってノートに書かれてました(笑)。でもそれだけ一緒に戦ってくれてる感がありました。

先生には毎日「もう2度と来るな」と言われていましたが、ちゃんと毎日添削してくれて、その先生には一生頭が上がらないですね。合格できたのも多分、90%くらいはこの先生のおかげです。合格したときにはSNSで報告したんですが、返信はそっけなかったですね。会いに行ったときもそっけなかったですが、実は周りの先生に言いふらしていたとか(笑)。

実際の数学のノートを見せて頂いた
中には勝負の心得が書いてある

――東大に入って良かったことはありますか?

東大に来ないとできない経験ができたと思います。その辺に転がっている授業とかイベントにすごい人がいっぱいいる。鹿児島じゃそんなことはあり得ません。そういうつながりを持てたのは良かったです。あとは真面目な議論に付き合ってくれる友達が増えたこと。今までは、「あー、はいはい」ってなるか敬遠のどっちかだったのが、ちゃんと反応してくれるので嬉しいです。

あとはなんだかんだいって、東大に来た人は上を目指せる人だと思います。別に諦めても何しても生きていけるし、東大に入らなくても幸せにはなれる。それでも上を目指してきた人に囲まれているというのは幸せですよね。

――なぜ勉強をしなければならないと思いますか?

しないといけないわけではないと思います。私はたまたま自分に勉強が向いていたから勉強を選んだだけで、何をやるにも優劣はないと思います。

以前、誰かが「人に優しくするために勉強する」って言っていました。これは一理あると思います。いろんなことを知っておいた方がいろんなことを考えて発言ができます。全然今まで経験がなかったことを学ぶことで、知らなかった頃は配慮が行き届かなかった部分も減っていきます。

自分が周りとうまくやっていくためでもあるんじゃないかな。私たちは他人と生きていかなければならないから、勉強って周りの人との人間関係を円滑に築くためにも必要かも

――では、勉強好きじゃない人どうすればいいですかね?

それって勉強だから出てくる質問ですよね、勉強はやって当たり前のものだという前提のもとで。受験勉強はやらなくてもいいと思います。そこに価値を見出す人もいる一方で、別にやらなかったからといってねぇ。自分に合うところで幸せになればいい。要は、本人たちの認識の問題だと思います。

――最後に東大を目指している受験生・高校生にメッセージを!

下げるのは簡単だから目標は高くていいんじゃない?って思います。私自身、小学校から志望校変えなかったのは偉かったなって思っています。

おわりに

最後までお読みくださりありがとうございました。私たち『東龍門』は、東大生ならではのノウハウを活かし、受験や勉強に役立つ情報をTwitterでも発信しています。よかったらチェックしてみてください。また、質問などもお気軽にどうぞ!

執筆:山口ゆり乃

編集:ニシヤマミオ、遠藤和真

この記事を書いている人 - WRITER -
遠藤 和真
東京大学工学部3年。仙台第三高等学校卒。一浪ののち理科一類に合格。 論理的思考力と、個々人の能力を引き出す洞察力が持ち味。 多趣味。文理問わず勉強。 最近はブロックチェーンに興味あり。 キャッチコピーは 「ワクワクつくって生きていく」

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Copyright© 東龍網ーTORYU NETー , 2018 All Rights Reserved.