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文2首席の正体とは?

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今回取材に応じてくれたのは茨城県立水戸第一高校出身、教養学科総合社会科学分科国際関係論コースの茅根里紗さん。なんと、2017年度入試での文科2類の首席合格者だ。その半生を早速紐解いていこう。

難問にぶつかれたからこそ

――幼い頃はどんな生活を?

『めちゃくちゃ本を読んでましたね。幼い頃は親が読み聞かせしてくれました。毎週図書館に通うのが楽しみでした。』

――どんな本を?

『「獣の奏者」などのファンタジーや江戸川乱歩の推理小説、他に父の影響で三国志なんかも読みました。「レッドクリフ」を見て、カッコいいなって思ってハマりましたね。あとは伝記とかかな。キュリー夫人の生き方が好きでした。趣味が読書なのは今も変わっていません。』

――首席合格ともなると、相当早くから受験勉強されていたんでしょうか?相当な進学校で?

『幼小中一貫の茨城大学教育学部の附属小学校に通っていました。受験に対する意識が強かったわけではありませんね。ただ、塾には小4から行ってました。きっかけはお姉ちゃんが通っていたことで、親に行ってみればって言われて、じゃあ行ってみようかな、と。』

――勉強するのは好きでしたか?塾に嫌々通っている人も多いですが。

『新しいことを知るのが好きだったので!それに、学校よりも塾のほうが勉強という評価軸が重視されるじゃないですか。それで褒められるのは嬉しかったですね。 小5あたりから勉強が本当に好きになりました。もともと授業の補助程度の塾のはずだったのですが、なぜか首都圏中学用の指導がされていたんです。当然、進学を最初から志していたわけではない私には難問で、でもそれが「わからないなぁ、面白いなぁ!」っていう方向に向かったんですね。』

英語ディベートを通じて学ぶ!

最高のESS仲間

――中学生の頃から将来を見据えて勉強を?

『いや、そんなに根を詰めたわけじゃないですね。中学では家庭部ってところで、茶道・おかし作り・マフラー作りとかしていました。本当にゆるーく。』

――そうなんですね。勉強が本格化したのは高校からですか。

『高校は水戸第一というところで、県内ではトップを争う学校と言われている環境でした。中学から近かったので、割と自然に決まりました。そこで友達にESSに誘われたのが大きな岐路でした。最初は「英語しゃべりたいな」くらいの軽い気持ちだったんですが、ESSのメンバーが本当に好きで、めっちゃ楽しかったんですよ。活動内容としては準備型の英語ディベートで、毎日ひたすらパソコンに向かって論題についての調査をしていました。”According to〜”のように議論の根拠となる文献を示すことが求められるので、論文も必読なんです。』

――ディベートってどれくらいの時間用意していくものなんですか?

『4月にその年の論題が発表され、11月くらいに県大会があります。調べて調べて、練習して練習して、議論を練り上げるんです。私が扱った論題は「原発を廃止すべきである」、「PKOに日本がもっと参加すべきである」、「移民問題」あたりですね。』

――1年でほとんど1つペースなんですね…!

『そうですね、でも毎日忙しかったです。ライフルの種類とか、原発の構造とか、そういった普通の学校生活ではまず調べないだろうことについても詳しくなりました。高2の12月にあった最後の大会では県で準優勝、全国9位で終わりました。終わった時は皆で泣きましたね〜。』

http://henda.global/

(↑全国英語ディベート連盟のサイト)

――その経験は大学での勉強にも役立っていますか?

『あまり実感したことはありませんが、そういえばALESA(注:文科生が1年次に履修する、英語で学術論文を書く作法を学ぶための講義。理系はALESS。苦しむ人が多い)や初年次ゼミナール(注:1年次に履修する、研究の作法を学ぶための講義。)でそこまで苦労しなかったかもしれませんね。と言っても前提知識があったから、というわけではなく、論文を読み慣れていたことが大きいでしょうね。』

そもそもなぜ東大に?

――なるほど。茅根さんの賢さの源泉が見えてきた気がします。東大を目指されたのはなぜですか?親御さんの影響とかでしょうか?

『いえいえ、うちの親は地元の大学に行ってくれればそれでいい、という感じで私に勉強頑張ってほしいと思っていたわけではないようです。うーん、学校の先生に勧められたのが最初ですかね。』

――いつ頃でしょうか?

『入学してすぐでした。高校入試ではトップで入学したわけではなかったんですが、入試の次の期末試験からは、ほぼ総合1位を取れるようになったこともあって、目をかけていただきました。』

――その原動力はなんだったのですか?

『ESSのみんなが勉強できる人たちだったことで、楽しく競争できたことでしょうか。英語の試験トップ5はESSで埋まっていたこともありました。部活で1,2,3,4,5って感じで点呼みたいに成績確認しましたね(笑)。

――ご友人に恵まれたのですね。

『そうですね、クラスにも恵まれてましたね。 うちの学校の進学者数から見ると比較的東大合格者が多いクラスにばかりいたので、その辺の勉強好きな人とずっと仲良くわちゃわちゃしながらだったから勉強続けられたのかな、って気持ちはあります。』

――1人ではしんどいですもんね。高校時代も塾を活用されていましたか?

『東進を利用していました。ビデオで好きな時間に自分に合う授業を受けられるシステムが楽でしたね。部活の後に週2〜3で行っていました。塾行った時は帰るのが毎晩10時くらいでしたね…。 』

――うわ、勉強漬けですか。

『勉強ばかりではなくJKっぽいこともしましたよ〜。カラオケ行ったりプリクラ撮ったり、おしゃれなオムライス食べたり、と高校生活楽しみました!』

――いいですね〜。

シンプルな勉強メソッド

――受験対策の具体的なやり方・コツについても教えてください。

『過去問をかなり反復してやりましたね。土日を実際の2日間の試験に見立てて1年分を解き、平日に1科目ずつ復習するサイクルを徹底しました。全教科10年分を2周しましたね。それと、得点すべきところに絞って25カ年分ひたすらやりこみました。』

――得点すべきところとは?

『世界史の第2問と数学です。世界史の第2問は基礎知識の確認兼論述の型をセットで頭に入れられるのでコスパが良く、大事だと思います。数学はたまに絶対解けないと思われる問題が混ざってますが、それはスルーして、落としたくない問題を確実に取れるように演習しました。現代文の点数の揺れをカバーするために古文漢文も暇を見つけてやりました。私の場合ESSのおかげで英語は得意だったため、受験的な意味での「完成」は一番早くできましたが、それでも1日1大問くらいの文章を読んで慣れを失わないように工夫しました。地歴は空き時間、それこそドライヤーしてるときとかに教科書を読んでました。』

――勉強をコンスタントにやる秘訣はなんでしょう?

『手帳に勉強をめっちゃ細かく記録していましたね。やった分だけマーカーを引いて終わらなかった分をあとに回すルーティンを作りました。高3になってからですが。』

――記録は重要ですね。学校の先生からの添削は利用しましたか?

『世界史の第1問と第2問・英作文・地理・国語を添削してもらってました、手厚いサポートだったと思います。添削をしてもらって、それが終わったら、先生からもらったお菓子を持って帰る、という生活でしたね(笑)。今でも可愛がってくれています。』

――そういえば、そこまでの成績なら、海外大も考えたんじゃないですか?

茨城県民ですよ〜?東京が精一杯です

――うーん(笑)、地方でも海外を志す人が現れるといいんですけどね。話題を変えましょう。センター試験の対策ってされましたか?

『私立受験のために東京に行くのが嫌だったので、センター利用を確実に通すためにしっかりやりました。本試は860点くらいでしたかね…』

――センターでそれくらい取ると二次試験への弾みもつきますしね。首席確信だったんじゃないですか?

『いえいえとんでもない、そんな成績じゃなかったんですよ。模試だと2次では最高でも280~290くらい。何だかんだ合格はできると思っていましたが、首席だなんて全く。ただ最後の方で数学が1完とこぼれを狙う、っていうレベルから2完を安定して取れるようになっていて、それが本番で問題が簡単だったのもあって4完に届いたのが大きかったんでしょうね…。問題との相性も当然ありますから幸運でした。それと世界史で50点取れたこと。第2問を絶対ちゃんと取れるように勉強してたのが効きましたね!とはいえ首席とは思ってなかったので、「ちのね仰天」って感じでした(笑)

――誇らしかったでしょうね。

『首席だからといって、特に誇る過去とも思っていないです。受験勉強に向いてただけ。まぁ、計画を立ててコツコツ頑張ったところに関しては自分を讃えたいかな。』

慢心せずに一歩一歩踏みしめて

今春のフィリピンツアーにて

――大学生活では何を大事にしていますか?

『サークル活動ですかね。UTDSとBizjapanに入りました。メインはUTDSという英語ディベートサークルで、高校からの続きに見えますが、準備型ではなく即興型で、実際大きく違います。普段から社会問題や国際関係、政治や哲学にアンテナを張って勉強することが必要なのは変わりませんが、論題が発表されるのが1年前ではなく15分前(20分前や30分前の形態もある)になり、その場でのリサーチも禁止。ということで、よりリサーチの習慣や論理的な伝え方の工夫が要求されます。団体の人はこれまたみんな優しく、楽しく、大好きです。』

https://www.youtube.com/results?search_query=WUDC

(↑世界大会の動画。著者に完全に聴き取れた試しはないが、マージでかっこいいのはわかる)

――知的な楽しさに溢れているようですね。

『国関を目指してたのでテストもそれなりに頑張りました。国際協力関係の講義が特に好きでしたね。ただ、レポートは自分で論述を考えないといけないので苦手なんです。どっちかっていうと覚えて吐き出すのが得意なんですよね。理系科目と語学は得意だったから点は取れたのですが、覚えて吐き出すだけではこれから生きていけませんから…。受験勉強ができたからといって、大学で秀才になれるわけではないですね。まぁそれは事前にわかっていたことですから、ここからレポートづくしの学科で成長できたら、と思っています。』

――前向きなマインドセットで、素敵だと思います。将来はどんな仕事をしようとお考えですか?

『途上国に関わる仕事がしたいと思っています。国連とかJICAが最初に思いつきますが、民間で関わる方法も無限にあります。研究職は自分に向いてないような気がしていますが、まだわかりません。時間はいっぱいあるので、これから見定めていきたいです。春休みにはフィリピンのスタディツアーに参加して、夏からはシンガポールに留学する予定です。』

――これからも謙虚に努力される茅根さんのご活躍をお祈りしております!ありがとうございました!

おわりに

最後までお読みくださりありがとうございました。私たち『東龍門』は、東大生ならではのノウハウを活かして受験や勉強に役立つ情報をTwitterでも発信しています。質問もお気軽にどうぞ!

執筆:三浦康太郎

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