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意識が低くても法学部に推薦合格できる!?東龍門の1年生に聞いてみた

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今回の「東大生百人百色」に登場するのは、4年前から導入された推薦入試で法学部に合格した、1年生の加賀琢巳さん。東龍門のメンバーである彼は、東大に行く気はなかったと言いながらも、見事狭き門を突破した裏側で彼はどのようなハイスクールライフを送っていたのか。推薦受験を見据えている人に限らず、受験生全員必読のメッセージも伝えてくれた。

要件OK!倍率2倍!東大ワンチャン!

――純粋に、東大推薦合格ってすごいですよね。

『最初に、ことわっておきたいんですが僕は推薦生の中では意識が低い方なので、これからお話しすることは本当に僕に限られたことなので、そこだけ皆さんご了承くださいと…。』

――大丈夫ですよ(笑)それでは始めから。推薦ってすごくないですか?

『僕は特に東大志望というわけではなく、評定も良かったのでとにかく大学関係なく推薦入試で行こうと決めていました。最初は一橋大学に行きたかったんですが、高2の冬に「推薦の出願要件を満たしていない!」と気づいて、何もないまま一橋推薦は去っていきました。0次試験不合格(笑)』

――それで東大。

『いや、僕は名古屋大学付属高校の出身で、名大に行ければいいと思っていたんです。あ、内部進学は一切ないのでそこは普通の受験生と全く同じ条件です。でも、単純に「つまらないなぁ」と感じて。中高と名大の附属で、大学までも名大になったら中1から大4までの10年間、同じキャンパスに通うことになるんですよ。しかも、名大は理系に強い大学で、僕は文系なので、そこである必要もないと思いました。』

――ほぉ。

『それで、名大受験もなんかなーと。そこで「東大や京大も推薦やり始めたよなー」と思って、興味半分で調べたんです。』

――やっと東大が出てきましたね。どうして京大はやめたのですか。

『僕は法学部に入りたかったんですが、京大はちょうど法学部だけ推薦入試がなかったんですよ。だから、最後に残った選択肢が東大推薦入試です。要件も満たしているし、面接とかグループディスカッションが面白そうと思ったんですよね。しかも、倍率は2倍で、法学部だけは定員より多く合格を出している…。「ワンチャンあるじゃん?」って。最終的に東大推薦に決めたのは高3の4月です。』

推薦受験をするなら忘れてはならない、アレ

――そこから実際どのような対策を始めましたか。

『まずは担任の先生に相談しました。でも、小論文もないしもともとの内申点は良かったので、頑張るべきは定期テストでいい点数を取って、高校3年間の平均評定を高くすることでしたね。あとは、9月にひと枠しかない校内推薦をゲットすること(笑)』

――と、言いますと。

『僕以外にもう一人理系の男子が推薦希望を出しそうな感じがしたんですよ。文理関係なく男女各一人ずつしか校内推薦をもらえないので、そこを逃したら終わりですよね。僕の高校はSSHとSGHに指定されていたんですが、その男の子はSSHの方で活躍したんですよ。結局は一般入試にしたからよかったものの、もし本当に推薦にされたら確実に僕は負けていました。』

――よかったですね。とはいえ、加賀さんみたいに推薦一本と決めていても、万が一に備えて一般試験の対策も必要ですよね。

『当然そうなりますよね。でも、僕、学校の勉強が嫌いだったんですよ。自分の生活が勉強に侵されていくのに耐えられなくて。一般は名大に出願したんですが、それも推薦に落ちたらどうにかすればいいやという感じでした。』

――それで、行けちゃうんですか?

『名大はセンター試験の配分が大きいんです。東大推薦の出願が11月初頭、書類選考とその後の面接などが12月。そして、最後にセンターが1月。推薦突破を狙っていた僕はとにかくセンター試験で高得点を取る必要がありました。だから、ここをしっかり押さえておけば、一般試験も自動的にある程度のアドバンテージを得ることができたんですよね。』

受験生になりたくない3年生

――なるほど…。戦略的というか…。推薦に焦点を当てているとはいえ…。

『本当に勉強したくなかったんですよ。中学時代は野球部に所属していたのですが、高校では野球部の幽霊部員をしながら、先輩が立ち上げた国際協力ボランティアの学生団体をメインに活動していました。でも、それも高2の冬に後輩に引き継いで。ここで受験生になるかと思いきや、やっぱり勉強したくない(笑)』

野球部時代。一瞬誰かわからなかった。

――え?(笑)

『学生団体が結構外部の人との交流が多かったので、高校で青春したいなと思って、高3の4月にちゃんと野球部に戻って、ほとんど毎日練習したんですよ。レギュラーとして甲子園予選にも出ましたよ。』

――で、部活引退は。

『7月です。普通はここで受験モードになりますよね? ならないんですよ(笑)』

――!!!

『5月の時点で、クラスで文化祭実行委員長を引き受けていたので、部活引退から9月の本番までガチで準備しましたよ。』

――文化祭が終わりました!そしたら!

『受験モードに入ったかと思いきや、校内推薦が通りました(笑)』

――そっちか(笑)。でも良かったですね!

落ちてもいいと思えた試験本番

――いよいよですね。

『そこからは、「あ、出願準備しなきゃ」って。推薦状と内申書は先生方にお願いして、僕が取り組まなきゃいけないのは“志望理由書”と“要件に合致する資料”の二つです。』

――志望理由書っていっても、お話を聞く限り、東大でなければならない理由がなかったですよね。

『志望理由書は僕の年は簡単に言うと、「①現代社会で問題視していること」「②その問題にどのように関わるか。そのために東大法学部で何を学ぶか」「③在学中に学びたいことと卒業後にしたいこと」の3点です。僕の場合は②が欠落していたんですよね。でも、それも正直に書きました。』

――どのように?

『僕は実務法曹を志しているので、法学を研究していきたいわけではないんです。だから、「東大法学部では、将来に役立つ幅広い知見を得たい」と。もちろん、これだけ言っても東大である必要はないですよね。ただ、「僕のような尖っている人材をここに入れることは今後の東大のメリットになる」と切り返すこともできちゃうんです。』

――“要件に合致する資料”というのは。

問題解決能力に長けているだとか、国際的な交流をする能力があるだとか、意外と抽象的なんですが、これらを証明するような資料を提出するんですよね。だから僕の場合はSGHで取り組んだ「震災関連死」に関するレポートと学生団体の活動記録をまとめたものを。これがさっきの尖っているという部分に関連するんですが。』

――大変ですね…。

『志望理由書は字数指定があるわけではないので、長く書けばいいってもんでもなく、短くても内容がまとまっていればOKですし、資料に関しても指示が曖昧なので、受験生側に結構解釈の余地はあるので、そこはハードルが低いと言ってもいいかもしれませんね。』

――面接やグループディスカッションを振り返ってみると。

『本当にいい経験だと思うんです。面接は受験者一人につき担当教授が3人いて、主に志望理由書に書いたことについて質問されます。ここで教授と熱く語り合う人もいれば圧迫感を感じて泣いてしまう人もいますが、僕が考えていることに対してだけ東大の教授が聴く時間をくれるというのは貴重な経験ですよね。ディスカッションも、全国から集まった猛者たちと議論できるんですから、なかなかないですよ。僕本当に、こんな経験ができたんだから落ちても悔いなしって思いましたもん。』

愛知県での進路講演会。センターが加賀くん

――推薦合格者同士、入学後も会話することがあると思いますが、どんな人が多いですか。

『「高校のときは何していたんですか?」とかネタ自体は一般的ですけど、内容は限りなく高度で高尚。張り合うこともなく、「すごいですね!」って素直に聞き入っちゃいます。興味関心が広くて積極性がある。そして、「東大に入って何をするか」を明確に持っている人たちなので、入学して満足という人はいないですね。

――確かに、そんなイメージがあります。最後に加賀さんからメッセージをいただきたいのですが、今回印象的だったフレーズが「勉強したくない」でした。ということで、学校の勉強が嫌い、性に合わないと思っている高校生に向けてお願いします。

『高校までの各教科の勉強が必要ない、ということはないですし、むしろ高校までの勉強は一般教養だと思います。だけど、それがすべてではありません。学校の勉強だけでは大学進学や就職など、将来のキャリアは見えてきません。勉強よりも自分が楽しめて成長できる何かが見つかれば、高校生活がより豊かになってくると思います。』

おわりに

最後までお読みくださりありがとうございました。私たち『東龍門』は、東大生ならではのノウハウを活かして受験や勉強に役立つ情報をTwitterでも発信しています。質問もお気軽にどうぞ!

執筆:西山美緒

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